11月3日、参加

【有楽町】段位認定大会
2016年11月3日(木祝)、日本棋院有楽町囲碁センター


http://www.nihonkiin.or.jp/event/taikai/post_766.html

友野「目標の初段まであと一歩、しかし今の棋力で認定なるかどうか……」
飯塚「うーん、悩んでるね」
友野「ええ、初段戦となると相手も強そうですので。それに、認定されなかったら恥ずかしいですし」
飯塚「うーん……友野君、こんな言葉を知っているかな」

 たったひと言が西鉄ライオンズの歴史を作った。三原さん〔脩、当時ライオンズ監督〕が話した「負けていい」のセリフがそれだ。
 おれは今でも忘れない。一字一句はっきりと思い出せる。昭和三十一年十月十日、シリーズ第1戦の後楽園球場三塁ロッカールーム。大一番を前に、三原さんが訴えた話のことだ。
 三原さんは落ち着いた調子で、低く、しかも透き通るような声で切り出した。
 「ジャイアント〔原文ママ。三原氏は巨人をそう呼んでいたという〕は日本で一番いいチームだ。そして、強い。この日本一のチームと君らは試合をするんだ。ようく見ときなさい。きょうは負けていい。でもよく見ておきなさい」――。*1

友野「……」
飯塚「認定されればそれで良し、仮に負けても将来への布石になる。まずは参加したらどうかな」
友野「先生、わかりました」

*1:豊田泰光『風雲録』(葦書房、1985年)214ページ。〔 〕内は筆者。