「対抗戦」こぼれ話(対抗戦・9)

このほど連載が終了した囲碁九路盤ゲーム」vs.「Go-Up!」対抗戦について、今回は対局以外の話を少しだけお届けします。

  • なぜ「囲碁九路盤ゲーム」だったのか

もともとはファミコン囲碁入門」vs.「Go-Up!」とする予定でした。しかしそれではマニアックすぎるということで、多くの人が入手しやすいフリーウェアを選ぶことにしました。そのさい、「九路盤〜」なら棋力も存在意義(入門者・初心者用という意味)も似ていて適任ということで、この対抗戦が実現しました。
なお「九路盤〜」はWindows用のソフトですが、日本棋院ではスマホアプリも何種類か提供しています。*1

  • 統一できなかったルール

「九路盤〜」はコミ5目半の日本ルール、「Go-Up!」はコミ7目半の中国ルール、「ファミコン〜」はコミなしの日本ルールです。当然ながらどのソフト(サイト)も自前のルールを前提に打つため、同じような局面でも打ち方が変わることがあります。
そこで対局カードごとにルール変動制の2局勝負を行いましたが、本当は同じルールのソフト(サイト)同士で対局させてみたかったです。

  • サイトマスターがツイート→まさかの反響

「Go-Up!」のサイトマスターさん(@eternary3)が対抗戦についてツイートするとは聞いていましたが、こんな企画に「お気に入り」と「リツイート」がつくとは思ってもいませんでした。
さらに予想外だったのは三村智保九段(@igomimu)と加藤英樹氏(Zen開発チーム代表、@gghideki_katoh)がリツイートしたことで、これを知ったときにはひっくり返りそうなぐらいに驚きました。

「対抗戦・1」でお伝えしたとおり、「九路盤〜」のキャラは3人しかいません。そこで「助っ人」として、当初は筆者が「Mr.X」名義で参戦する予定でした。
しかしCPU同士が対局する企画のラストに人間(それも一介のアマ)が参戦するのはどうかということ、さらにサイトマスターさんのツイートで一時的に注目が集まったということで、「第四回戦もCPU同士の対局にしよう」と方向転換しました。
最初から「ファミコン〜」vs.「○。○○(Lv.12)」というプランだったわけではありません。

  • 対局環境について

「九路盤〜」と「Go-Up!」はパソコンで遊べるので、デスクトップ上ですぐに対局できます。
しかし「ファミコン〜」はソフトとファミコン本体とテレビが必要なため、対局環境を整えるのに少し手間がかかりました(下は参考画像:一部加工あり)。さらに今回は碁罫紙で記録を取ったため、対局中は操作や記録や検討で意外と大変でした。

  • 感想とお礼

思いつきで企画した対局でしたが、好局があって筆者としてはたいへん楽しかったです。対抗戦の結果は「3分け」でしたが、身近なソフト(サイト)同士でも面白い対局ができるということを伝えられたと思います(解説が雑だったのはご容赦ください)。

最後に。一介のアマによる連載企画をご覧いただき、ありがとうございました。