「みことの一手!」第12話を読む(2)

 〔横浜マリノスとの〕吸収合併による意地や怒りが白星街道の原動力になったと思われがちだが、「ゲルト〔エンゲルス監督〕になってチームは良くなっている。良くなりかけている。成長している途中。もっと良くなるし、来シーズンになればもっともっと良くなる」と山口〔素弘、MF〕は振り返った。
 天皇杯優勝でフリューゲルスは、さらに上昇するための自信をつかめていた。指揮官として初めて結果を出したエンゲルス監督は、余裕を持ったベンチワークができるようになったことだろう。良くなる材料はいくらでもあった。それだけに、このチームの消滅が残念でならない。
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(『横浜フリューゲルスメモリアルブック 1992-1999』(ソニー・マガジンズ/1999年)97ページ。〔 〕内は筆者による補足)

Jリーグ創設のころから、横浜フリューゲルスを応援していました。強いチームや人気のあるチームは他にもありましたが、あの明るい青と白を基調としたチームカラーに惹かれたのです(サッカーそのものはよく知らずにいましたが)。
そんなフリューゲルスマリノスに吸収合併されて消滅すると知ったとき、何も言葉が出てきませんでした。身売りならまだしも、まさかチーム自体が無くなる日がくるとは想像もつかなかったからです。
前置きが長くなりました。「みことの一手!」最終ページの欄外に「次号、最終回」という文字を見つけたとき、かつてと同じような喪失感に襲われました。全国大会が終わっても話が続くと思っていただけに、「なぜここで……」と呆然としたのです。本屋から家に帰り、前回の記事(「第12話を読む(1)」)を投稿するまでに、寂しさやら怒りやら諦めやら、様々な感情が駆け巡りました。
しかし前回も書いた通り、感想を書くことが一介のファンの役目だと思っております(勿論、アンケートはがきも出しますが)。以下、箇条書きで記します(本編の引用が一部あることをお許しください)。
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・文香「サインを貰う権利があるのです!」
→あなたって人は……(やや呆れて)。
・みこと(蛍ちゃんならこう打つ…!)
→可愛いキャラは、「まんがタイムきららMAX」に幾らでもいる。でもみことちゃんは、強く凛々しくなった。そして格好いい。
・文香「初手は天元なのです!」
→あなたのことを渋川春海とお呼びしたい。
・(碁帝学園の赤羽さん)
→あの学校にこんなに良心的(かつ可愛い)な人がいるとは。
・(169ページ、左2コマ目の棋譜
→よく見えないのですが、序盤で大石が死んだのでしょうか。
・葵(…だから私は/もっと強くなりたい…!)
→今回、最も印象に残ったコマ。胸を打つものがありました。