「おわせんせい」vs.「○○○(Lv.9)」第1局(対抗戦・4)

【おことわり】
本日から紹介する第三回戦は譜分けが細かくなりますので、第1局と第2局とを分けて掲載いたします。ご了承ください。


   はてなダイアリー「幽玄日記」管理人・tmn440

山西「もったいぶった断り書きをしたな」
野田「まったく。それより友野はどこ行った」
山西「どっかで休んでる」
野田「ほう……」
山西「○○○先生のことを想って鼻血が止まらなくなったから、第1局の聞き手をやってくれって」
野田「おいっ!!」

7月27日、「囲碁九路盤ゲーム」vs.「Go-Up!」対抗戦
第三回戦・第1局


黒・「おわせんせい」‐白・「○○○(Lv.9)」(コミ5目半、日本ルール)

山西「対抗戦の第三回戦「おわせんせい」vs.「○○○(Lv.9)」の対局をお送りします」
飯塚「どちらも実力者だね」
山西「まず「おわせんせい」の印象はどうですか」
飯塚「おわせんせい?強いよね。序盤、中盤、終盤、スキが無いと思うよ」
野田「おいっ!!!」
山西「それ将棋界のスラングです。で、一方の「○○○先生」はどうですか」
飯塚「こちらの先生も棋理に明るく、読みが深いね。「Go-Up!」では蠱惑的な手でプレイヤーを迷わせる妖艶な棋風が……」
野田「おい」
飯塚「うん?」
野田「本当にそんな棋風なのか?」
飯塚「うーん、そういう風に紹介してくれって友野君から伝言が」
野田「おいっ!!!!」
山西(なんなんだ……)


第一譜、○8(G3)まで
アゲハマ、なし

山西「対照的な布石ですね」
飯塚「うーん、○○○先生の石が少し引いているのか。手堅いと言えば手堅いけど、押されている感がある」
山西「そこで○8と三々に入りました」
飯塚「狙っていたんだろうね。もちろん黒としても想定のうちだろうけど」


第二譜、○20(C5)まで
アゲハマ、黒1(○12:H4)

山西「右上の白は生きるのですか」
飯塚「うーん……どうだろ?」*1
野田「おいっ!!!!!」
山西(なんなんだ……)
飯塚「油断できないのは確かだね」
山西「……で、先生、●19に手を抜いて○20ですね」
飯塚「二線、それも隅の近くだから止めたくなるんだけど、うーん……何か作戦があるのかな」
野田「ほう……?」


第三譜、○32(B6)まで
アゲハマ、黒1(○12:H4)

山西「これ、黒が優勢ですね」
飯塚「うーん、布石の差が影響したかな。右上の白もまだ安全ではないし」
野田「先生、さっきの「作戦」って」
飯塚「白が中央に進出するかと思ったけど、その様子もないね」
山西「黒が押し切りますか」
飯塚「おそらく」


第四譜、●47(B7)まで
アゲハマ、黒1(○12:H4)

山西「本譜で白は何をしたかったのですか」
飯塚「上の一団を狙ったんだろうけど、気づかれたね(●45:E4)。万事休すといったところだ」
山西「じゃあどうして●47を打ったんです」
飯塚「うーん、白はB8からアテれば……うん?……おや?……おかしいぞ……?」
野田「……?」


第五譜、●51(A4)まで
アゲハマ、黒1(○12:H4)、白1(●47:B7)

山西「あっ!!」
野田「お、おい!!」
飯塚「ダメヅマリで、攻め合いは黒の勝ちだ」
野田「白はA5(●51の下)に打ってコウにできないのか?」
飯塚「コウ材が足りないだろう」
山西「ああ……」
飯塚「勝勢でなお手を緩めず。これがおわせんせいの強さか」
野田「えげつないな」


終局図、●55(B4)まで
アゲハマ:黒10(○4:C4、○6:C3、○12:H4、○20:C5、○26:B3、○34:D5、○36:A2、○40:B1、○42:A3、○46:A1)、白1(●47:B7)


黒番、26目半勝ち
(中国ルール:黒番、25目半勝ち)

山西「碁の内容も結果も一方的だったようですが」
飯塚「うーん……これは予想外だったね」
野田「このレベルになると、一つでもミスをした方が負けるな」
飯塚「うん、そうだね」



野田「第1局は大差だったか」
山西「しかし、幸いだったことが一つだけある」
野田「なんだ」
山西「友野が聞き手じゃなくて良かった。○○○先生のこんな敗局を見たら発狂するところだった」
野田「そっちかい!!!!!!」

*1:私見ですが、黒からG1に打たれると危ないように見えますが……?